カテゴリー別アーカイブ: 美術

2008.11.18

ユーグレナ、ひとひらの声

20081118

右は上野慶一著『ユーグレナ』。
神保町でやっていたリトルエキスポでかみさんが買ってきたもの。

左は伊藤正人著『ひとひらの声』。
伊藤さんが以前小説を書いていたと伺ったので、、、。
先日、GALLERY CAPTIONに行った時にご本人から購入する。

こういうのって僕にとってはよい刺激になるんですね。
かわだ新書をやっていた身としてはウズウズします。

いつになるか分からないけど、いずれかわだ新書第3弾をやりたいですね。
それに向けて『アートする美術』『写真ノ書』も校正中!!

2007.07.21

まだ行った事のないギャラリーを巡る

今日はうちのかみさんと一緒に、まだ行った事のないギャラリーを巡る。

まずは吉祥寺のA-thingsでやっている『ZERO THUMBNAIL/岡崎乾二郎』展へ。
展示している作品は全て0号とサムホールで、このサイズのものは初めて見る事もあって新鮮。この展示に合わせて作品集も出版されるようだから、ファンは要チェックですね。

さて、お次ぎは西荻窪の遊工房でやっている『平丸陽子』展へ。
偶然、彼女が在廊していたということもあって、作品に囲まれながらしばし歓談する。話にも出ていたけれど、次はサイズの大きな作品が見たいですね。

そんでもって、お次ぎは阿佐ヶ谷にある「街道」へ。
ここは写真家の尾仲浩二さんが始めたギャラリーで、7月29日まで尾仲さんの展示をやっています。
うぅ~ん、とっても雰囲気がいいですね。ほかにもいろいろと、、、と感想が長くなりそうなので、続きはまた明日書こうと思います。

最後に清澄白河のヒロミヨシイでやっている『ゲーム台(倉)/泉太郎』展に行く。
会場はヒロミヨシイの倉庫で雑然とした雰囲気ではあるけれど、そういう事もちゃんとインスタレーションに取り込んでいる様で、したたかにやっていますね。

たぶん、彼の事を天然といった印象を持つ人が多いと思うけれど、実は物事をちゃんと判断できる目を持っていて、何よりも自分が今どのような所にいるのか冷静に分析することができる人なんですね。紆余曲折があるにせよこのまま虚勢されずにやっていってほしいものです。

さてと、最後に余談。
作品を前にして泉くんと話している時、スタッフらしき背広を着た人が僕たちの前を横切る。と、その人が泉くんに「おめでとうございます」と声を掛ける。
何だ、そのおめでとうございますって、、、。そして、無表情で応える泉くん。
僕とうちのかみさんは爆笑してしまいました。

2007.07.02

亀の子たわし

20070702

最新号のAERA。「未上場アート 今が買い」なんてタイトルの記事があったので読んでみる。

ふ~ん、いろんなコレクターさんがいるんですね。いいのかな、悪いのかな。
でも、このような人たちがいるおかげて作品で飯が食えると思えば悪くないのかもしれません。作品も大事にしてくれそうだし。

でも、僕はこちらの記事にぐぐっと惹かれてしまいました。

販売から100年、特許庁の年表にも明記されている「亀の子たわし」。
職人曰く「でも、誰でも簡単に作れますよ。そこがすごい。やってみます?」だって。

僕はオリジナリティーとか大して気にしていないし、どちらかと言えば最後に残るカスのようなものだろうな、なんて思っているんだけれど、この言葉を読むとそれに拍車がかかっちゃう感じがする。
つまり、亀の子たわしを前にして「個性だ!オリジナルだ!」なんてことは恥ずかしくて言えませんっていうことなんだけれど。

2007.03.15

気配を感じる

さてと、下町っていうところは路地が入り組んでいるものだからね、ちょっと買い物に行くには自転車がとても重宝するんですね。それに、その扱われ方がね、面白いな、なんて思うわけです。

普通、自転車を乗っていて人が道を塞いでいれば、ベルを「チャリ~ン、チャリ~ン」と鳴らすところを、どうやらこちらの地域の人たちはギリギリまで近づいて急ブレーキ一発「キィ~~~!」と音を鳴らすんですね。
どちらにしても自転車が近づいていますよっていうシグナルではあるけれど、その知らせ方は違うわけで「ふぅ~ん、こんなやり方もあるのね」なんて思うわけです。

で、その気配というかシグナルというか、先日、VOCA展のレセプションに行った時の事、VOCA賞を受賞した方が自身の作品について「能」を経験した事や「足の裏で感じる」ことなど発言されていたわけです。
でもね、普通に生活している中でも、例えば、雨が止んだ事を小鳥のさえずりで知ったりね、ちょっとまわりの状況に敏感になれば気づく事なんていっぱいあるんじゃないの、なんて思うわけです。

まぁ、能から知り得る事もたくさんあるとは思うけれど、でも、特別な事を知るために特別な事をする必要なんてないだろうし、普通の事の中に特別な事を知る機会はいくらでもあるんじゃないの、なんて思うわけです。

2007.01.22

へたも絵のうち

20070122

熊谷守一『へたも絵のうち』を読む。

この本は愛読書になりそうだね。何だか体に自然と染み入ってくる感じがするし。それにまったく古く感じない。むしろとても新鮮で清々しくありながら、見えにくく気づきにくい部分を照らし出してくれるようでね。
ということで、同書から文章の一部を抜粋させて頂いて、今回は終わりにしようと思います。

絵にも流行りがあって
その時の群衆心理で流行りに合ったものはよく見えるらしいんですね
新しいものが出来るという点では認めるにしてもそのものの価値とはちがう
やっぱり自分を出すより手はないのです
何故なら自分は生まれかわれない限り自分の中に居るのだから

以上、熊谷守一『へたも絵のうち』(平凡社)より