カテゴリー別アーカイブ: 展示

2017.12.22

アインソフの鳥

AIN SOPH DISPATCH「小説の部屋 – アインソフの鳥/伊藤正人」展を見て。

これまでは小説(文章)を書く事と展示をする事のどちからに片寄りがちだったと思うけれど、今回はその両方に立つ事ができたのかな。
壁に描かれた文字(文章)も、どことなく読まれなくても構わない感じを漂わせていたり。展示自体、だいぶ力が抜けた感じもする。

それと、ベンチの上に置かれた文庫版「アインソフの鳥」(以下、文庫版)と壁に描かれた文字との間を、毎月一話ずつ届けられた「アインソフの鳥」が行き来、羽ばたいているようにも見えたのも印象的だったかな。

と、ここまでは「アインソフの鳥」の第一話から最終話までを個展を見る前に数ヶ月かけて読んだ一人としての感想。
で、もしその小説の全貌を会場で初めて知ったとしたら、僕はこの個展にどんな印象を持っただろうか。

文庫版を読む・読まないは観客次第だし、壁に描かれた文字もしかり。

仮に文庫版をその場で読んだとしても、そこには文庫版と壁の文字がただあるだけだったかもしれない。なぜなら、僕がこの個展を「アインソフの鳥」の第一話が届いた時点まで遡って捉えている事や、第一話からの記憶(次話を待つ事も含めて)が、会場に示された事をより豊かに捉えさせたと感じるから。

一方で、文庫版と壁の文字がただあるだけだったとしても、文庫版を購入して後日読む事の中で、今度はこの個展が記憶となって小説に示されている事を豊かに捉えさせる事があるかもしれないと思ったり。考えすぎかしら、、、。

これは期待を込めてだけれど、ブライアン・イーノの「アンビエント」のように環境に溶け込み、聞き流してよいものとしてありながら、同時に聞き入ってしまう、聞き入っても構わない、そのようなあり方が小説にも展示にもあったら(まったくなかったとは言わないけれど)また違った印象を持っただろうなと思う。

2016.04.27

Artists Charity 2016

展示のお知らせです。

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Emmentropia -震災後をみつめる-
岡部昌生 ZIRCON + Artists Charity 2016

2016年4月29日-5月29日
土日祝祭日開催(月〜金要予約)
10:00-17:00

Hibari-sya〈雲雀舎〉

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僕はArtists Charity 2016に参加します。
お時間がありましたら。