カテゴリー別アーカイブ: 雑感

2012.01.12

初日です

今日は『緘黙する景色』展の初日。
午前中に展示会場入りして、お昼頃、豊田市美術館へ。
『光・水・電気/山本糾』と『みえるものと/みえないもの』展を見る。

常設特別展とはいえ、僕には『みえるものと/みえないもの』展の方がよかったです。
ほとんどの作品が響いてきたし、、、。
あえて一人だけ作家名を挙げるとすれば、ソフィ・カル。『盲目の人々』はあらためて見てもいいですね。

さてと、早々に豊田市美術館を後にして、夕方に再び展示会場入り。
明後日のアーティストトークで司会をされるTさんとお話したり。

今日は展示初日ということで、最後に企画書に寄せた僕のステイトメントを載せて終わろうと思います。
作品を鑑賞するにあたって、時に作家の言葉は邪魔になるかもしれませんが、、、。

・・・・・

初めて見る作品が目の前にある時、僕たちはどのように解釈してよいのか戸惑うものです。これまでの経験や知識を総動員して解釈するのか、あるいは解説を読み束の間の安堵を得るのか。それともその場から黙って立ち去るのか。
僕の知る限り、世の中にはさまざまな解釈を受け入れる、多くの入り口を持ち合わせた作品があるのですが、そのような作品は僕たちの戸惑いさえもひとつの解釈として受け入れるようです。
戸惑いからはじまる解釈。
作品に誘われながら、戸惑いの中で、何かを探るように作品を解釈していくことも大切なことかもしれません。

2011.12.10

恵比寿から六本木経由、銀座着

MA2 Galleryで『birth/榮水亜樹』展を見る。

埼玉県立近代美術館で初見した時とはまた違った印象。
ギャラリーの方のお話では、今回はあまり層を重ねない作品も展示しているとの事。
会期中、かみさんと息子を連れてまた見に来ようかしら。

お次ぎはNADiff a/p/a/r/tへ。
長居は禁物、と思いながらもダメですね。ついつい、、、。

六本木に移動してTaka Ishii Gallery Photography / Film、WAKO WORKS OF ART。
青山ブックセンターにも立ち寄って。
Brian Eno「PANIC OF LOOKING – BRIAN ENO AND THE WORDS OF RICK HOLLAND」購入。

先日、O夫妻にお祝いの品を頂いたので、銀座でお返しを贈ってギャラリー小柳へ。
続けてBLD GALLERY、資生堂ギャラリーと見てまわって、最後は東京画廊『この雨は水ですか/栗原一成』展へ。
今日はレセプションだったけれど、ゆっくり鑑賞してと。

東京画廊を後にしてどの駅から帰ろうか考えていたら、a piece of space APSの展示を見忘れていたのを思い出す。
ということで再び京橋方面へ。

最近、物忘れも多いから気をつけないと。
急いでいる時は特にですね。

2011.12.03

水分を豊かに含ませて

息子を連れてかみさんの実家へ。
ゲルオルタナにはかみさんの実家から行った方が何かと便利なんです。
明日は友清さんのパフォーマンスがあるし。

さてと、僕は実家まで一緒に帰らないで途中下車。
GALLERY HASHIMOTOでやっている『版画展「休息」/金田 実生』へ。
作品はスピットバイトという技法を中心に制作されたよう。
銅版画といってもそれは水分を豊かに含ませた水彩画のようですね。

金田さんの展示を見た後はゲルオルタナへ。
明日はどうなるか。

2011.11.26

幽霊の仕業

今日は展示をまとめて見に行く事に。
まずは多摩美術大学美術館でやっている『表現する葦』展へ。

吉田哲也さんの作品はいつ見ても生々しいですね。
それにいずれの作品も小振りのサイズながら、彫刻が持つべきスケールを内包しているですね。

一方、若林砂絵子さんの作品には興奮。特に版画の作品にです。
強引とも受け取れる刷り重ね、それから来る穏やかならぬ感じ。

さてとお次は、、、。

photographers’ gallery『「LAST SEEIN’ 」へ/高梨豊』展。
hugo’s workshop & alchemy『写真家ルイジ・ギッリによる「モランディのアトリエ」』展。
RAT HOLE GALLERY『Let me disclose the gifts reserved for age/Thea Djordjadze』展。
ギャラリエ アンドウ『さかぎし よしおう』展。

東京都写真美術館『Natural Stories/畠山直哉』展は時間的に無理そうなので諦めて。
会期終了まであと1週間。夜8時まで開館している日を狙って行くしかないか、、、。

五反田ではgallery TEO『熊谷直人』展。
その後、秋葉原に移動して3331 Arts Chiyodaへ。

佐賀町アーカイブ『COLLECTION plus, 2/内藤礼』展。
nap gallery『黄金の郷愁/オル太』展。
1F メインギャラリーで『写真・言葉・書で時代を飾る 藤原新也の現在 書行無常』展。

最後はゲルオルタナへ。

お客さんもいない、ということで記録写真を撮っていると、何か変な感じ、、、。
スタッフのK君と確認してみると、やっぱり。

これは幽霊の仕業でしょう。

2011.10.15

行き来しながら、僕は後者で

今日はGALLERY CAPTIONでの個展が最終日。ということで、岐阜へ。
でもその前に、I君の『Corridor』展を見に名古屋にあるギャラリーAIN SOPH DISPATCHへ。

そこには何もない(ギャラリーの壁だけがある)場所を挟んで、あるまとまりを持ちながら短いセンテンスの言葉が壁に書かれて(描かれて)いまして。
まずはその言葉を読んだわけですが、最終的に僕がたどり着いたのは、、、。

壁にかかれた言葉が今回展示している作品だし、まずはそれら言葉を読む事が大切だと思うけれど、どうも僕にはそれら言葉自体というよりも、右や左あるいは前後に移動しながら読んでいった先に現れるものが、今回の展示では重要なんじゃないかと感じられたわけです。

壁にかかれた言葉を読み、移動し、また読む、その中で現れた、けっしてひとつではない通路のようなもの、それはまさに「コリドー」だったのかもしれません。

それと、、、。
これは意地悪な見方ですが、壁に縦書きでかかれた言葉は、右からではなく左から読む事もできるんですね。
例えば。

僕は今日、
岐阜に、
行きました。

をですね。

行きました。
岐阜に、
僕は今日、

といった感じです。
もちろんI君の言葉はある響きを伴っているので、上記の例のように無味乾燥ではありません。

さてさて今日は雨です。やっぱり僕は雨男。でも雨も悪くないですね。
側溝を勢いよく流れていく雨水もあれば、水溜まりをつくりながらゆっくりと静かに地面に染み込んでいく雨水もありますね。

最終日にあらためて自分の展示を見ていると、きっと僕の展示は後者なんだろうな、なんて思ったり。