カテゴリー別アーカイブ: 音楽

2007.12.05

DAISY

多摩美術大学美術館まで『若林奮 DAISY 1993-1998』展を見に行く。

彫刻と同時にDAISYらしきものが白抜きで描かれているドローイングを見ていると、DAISYという彫刻が日の当たるところというよりは影の部分、陽より陰に関わっているように見えてくる。
それにDAISYの鉄が焼かれた表面や花粉に見立てただろう石膏を見ていると、この人には目で触る感覚もあったんだろうな、なんて思ったりもする。

話しは変わるけれど、高田渡の曲は始めから古いことで古びていくことや懐メロになることから免れていると思う。
そして、そんな事を思うと若林奮の作品が高田渡の曲に近しく感じたりする。

つまり、それは作品が時間による変化や物質として劣化していくことも始めから要素として含まれているゆえに、作品が傷ついたり劣化していくことでは作品の質や価値が下がることはないということなんだけれど、、、。

鉄にとって空気やほかの物質と結びつくことが安定している状態だと考えれば、鉄をつかった彫刻がそのようにほかの物質と結びつき錆びていく、果てにはその形がなくなってしまうことも考えていたかもしれない、とDAISYを見ていると思ったりするわけです。

2007.09.29

HARRY HOSONO & THE WORLD SHYNESS

HARRY HOSONO & THE WORLD SHYNESS『FLTING SAUCER 1974』を聞く。

このアルバムにはかつて発表された曲も多くカバーされていて、中でも僕は『フィルハーモニー』に収録されていた『SPORTS MEN』が新鮮だったかな。
だって、テクノ真っ盛りのその曲がカントリー&ウエスタンとして甦っているんだから。

でも、同封の解説を読んでいたら細野もちゃんとその事に自覚的で「やっぱりね」と思った次第。
あとはUAがゲスト参加している『YUME-MIRU YAKU-SOKU』が新鮮だったかな。

いやぁ~、細野の歌声って艶っぽいというか、色気がある声ですね。
何だか彼が弾くベースにも共通するような気がするし、、、。

還暦を迎えてなお色気を感じさせる、いいですね。

2007.04.27

細野晴臣トリビュート

20070427

『細野晴臣トリビュートアルバム』を聴く。
しかし、ヴァン・ダイク・パークスのカバーは笑っちゃうくらい面白いね。他のアーティストでも気になるものはあったけれど、彼のはだいぶはみ出しちゃっていて、やっぱり変な人だな、なんて思う。

で、そんな事を思いながらCDを聴いていると、アートでこのようにトリビュートするとすればどうなるのかな、なんて考えちゃう。

音楽には他人の曲をカバーしたり、自曲をカバーするセルフカバーだってある。そして、このようなトリビュートアルバムのようなものもある。
もちろん、原曲通りにカバーする必要もないだろうし、それぞれアーティストの解釈でいいわけで、僕にはそういうことがとてもゆるやかでいいな、なんて思うわけです。

そして、あらためてヴァン・ダイク・パークスの『イエロー・マジック・カーニバル』を聴いてみると、賛辞や尊敬の意を含むトリビュートアルバムというものの中で、彼のカバーはその意をもう一歩踏み込んだ解釈の仕方かな、なんて思う。

相手の楽曲に寄り添いつつも自分の方へちゃんと引き寄せていてね、トリビュートになっていながら彼の作品としてもちゃんと聴けるのが面白いと思うわけです。

2007.04.19

高田渡読本

20070419

『高田渡読本』を読む。
ちょっとこの表紙は怖い感じがするけれど、内容はいたってほのぼのしています。
いろいろな人たちがコメントを寄せているけれど、そんなコメントもやっぱり高田渡の人柄があってのことなんだろうな、なんて感じです。

僕は高田渡マニアではないから、手に入れていないアイテムがあってもあまり興味がないけれど、『高田渡読本』を読み進めていくと、あぁ、こんな本あったのね、なんて読んでみたくなるものです。

でも、やっぱり僕は彼の音源に触れているのが一番いいし、彼の曲はしばらくするとまた聞きたくなるんですね。そして、彼が音楽や詩を通して見ていただろう事を思うと、何とも情けない、その日暮らしの自分に気づいたりするわけです。

2007.03.30

対談の本

20070330

細野晴臣『対談の本~ロックンロールから枝豆まで』が来る。
本が来る、というのもおかしな言い方だけど、ネットで事前予約していたからこんな言い方がぴったりなんですね。

そんでもって、まだこの本は来たばかりでつまみ食いならぬつまみ読み程度しか読んでいないけれど、特典でポスターとCDがついていて、これもまたよしです。
前に出た『アンビエント・ドライヴァー』より気楽にと言っちゃ~失礼だけれど、特典のCDを聞きながら読むのもいいですね、これ。