2007.01.14

花束/若林奮

昨日見た『花束/若林奮』展について思うところがあったので、、、。

これは私見でしかないけれど、ギャラリーを出る前に展示しているドローイングをひと通り眺めていたら、ふとある事が頭をよぎった。
「これってもしかしたら『緑の森の一角獣座』と関係があるのかしら」なんて。サインも1996年になっているし、時期的には重なっているよな。

そう思いながら、再度、ドローイングを眺めていると、そこに描かれている棒状のものが『daisy』という彫刻作品に見えてくる。そして、あるドローイングでは等間隔に描かれた『daisy』を結ぶ事によって出来る線が結界になっているようにも見える。
そこで、ほかのドローイングもあらてためて眺めてみると、『daisy』らしきその棒状のものが数本の束になって点在しているものもあれば、ひとつの塊となって地中に埋まっているように見えるものもある。

もし、その棒状のものが『daisy』であるとして、もう少し想像を膨らませながらドローイングに記された番号を頼りに順に眺めてみると、最初のドローイングはまだ森に囲まれている『緑の森の一角獣座』の場所を指示し守るための、『daisy』による結界が描かれているようでもあり、最後のドローイングは、処分場のゴミに埋もれながらもその上部のみ見せる『daisy』の塊、つまり「ヒナギクの花束」が描かれているようにも見える。

うぅ~ん、僕は若林奮の研究者じゃないから真意の程は分からないけれど、そうやっていろいろ考えながらドローイングを眺めるのもまた面白いですね。
でも、一方ではそんな事関係なしに漠然とドローイングを見ていても楽しめちゃうもんだから、やっぱり作品を見るのはやめられないね、なんて事も思うわけです。