2006.10.29

黄泉の犬

20061029

藤原新也『黄泉の犬』を読む。
以前、友人に藤原新也の『渋谷』を貸したところ「ちょっと胡散臭くて私ダメだわ」なんて言っていたけれど、その気持ちは分からなくもない。
藤原新也の本を読んでいると僕もそう思うときがあるし、嫌になって読むのをやめてしまう事もある。けれどその反面、気づかされたり納得するところも多い。
まだ半分しか読んでいないけれど、『黄泉の犬』も友人が感じたように胡散臭く感じる人がいるかもしれない。というか、こういう書物にはそのような感情がつきものなのかもしれない。
けれど、『黄泉の犬』はそのような感情を突き放すような、そんな胡散臭さが何であるのか僕らに突きつけてくるようなところがあって「君はどう思う?」なんて問われているようでもある。
藤原新也の本に限らないけれど「読んでいて自分が揺らいでしまうような本はいいな」なんて『黄泉の犬』を読みながら思う訳です。