2006.09.11

フーテンの寅次郎

NHKで特集していた渥美清の録画ビデオを観る。
何でしょ、BSでやってる「男はつらいよ」をよく観るからかしら、歳とったからか知らんけど、あらためて渥美清について考えてみたり、寅さんを観てみるとね、いろいろと思うところもある。

いつも失恋してしまう寅さん。でも、マドンナに恋い焦がれてしまう寅さんは「自分のことを好きになってくれたらいいな」「気づいてくれないかな」てな感じで、あれやこれやおどけてみせる。でも、それは決して押し付けじゃぁない。
それがやきもきしちゃうところでもあるんだけど、でも「もう、これは駄目だ」「僕の方には振り向かない」という時は「フーテンの寅次郎、また旅に出ます」てな感じでどこかに行っちゃうわけですね。

思うに、寅さんは自分の感情や思いよりも相手の気持ちを優先する。
自分の思いが正しいものだと思っていても、相手にとっては余計なことかもしれないと。
それは、好きになった相手でも気軽に入っちゃいけない部分がある、ちゃんと自分と相手との線引きをすることでもあると思うし、相手の事を思う反面、自分の大事にしているところに気軽に入ってくる奴にゃぁ「邪魔するな!てやんでぇい」と言っちゃうところでもあると思う。

そんな事考えながらニュースなんて見ていると「それってどうなの?」なんて思う事もしばしばあるわけです。