月別アーカイブ: 2006年12月

2006.12.11

カレーライスが美味しい蕎麦屋

カレーライスが美味しい蕎麦屋があってもいいんだけど、、、。
でもね、だったら蕎麦も美味しくないとなぁ、、、。だって蕎麦屋なんだから。

蕎麦屋に限らず、隠れたメニューが美味しいお店はある。食べてみれば確かに美味しい。でも、蕎麦屋の看板を掲げているんだったら、蕎麦が美味しくてなくてどうするの、なんて思う。

まぁ、これは自分に対しての戒めを込めてだけど、やっぱり作家も作品があっての事だと思うからね、他の部分がよろしくても、作品がよろしくなければそれまでなんじゃないかしら、なんて思うわけです。

2006.12.10

ぷるぷるゼリーは見逃せない

何でかわからないけれど、随分前に行ったレセプションの事を思い出す。
あそこはお高いところのギャラリーだったから、この機会を逃せば招待される事もないだろうと思い、行ってみた次第。

やっぱりね、お高いところだけにちょいと戸惑う事も多い。

例えば、作品を見ながら会場をうろうろと、、、そこまではいいんだけど、フタッフの人が高級そうな小粒のゼリーを持ってきて「そのまま手づかみでどうぞ」なんて言うんだからね。
ただでさえ普段からビタミン不足で手が震えているのに、ゼリーなんて手づかみしたら大変だよ。ゼリーはぷるぷる震えちゃうし。これじゃハトヤホテルのCM状態だよ、、、。

あぁ~、恥ずかしかった。だけど、周りのきれいな人たちも、僕と同じようにゼリーをぷるぷるさせていたからね、それを見て安心したのと同時に、作品そっちのけで爆笑してしまいました。

でもね、そんな光景を見ていて思うのは、人が憧れるようなお洒落なことでも、よく見りゃおかしくて笑える事も多くあってね、その反面、どうでもいいと思っている中に見過ごせないこともあって。
いろいろですね。

2006.12.09

よくわからないけど納得する

何の番組だか忘れたけど、夜、テレビを見ていたら、おじさんが嬉しそうに土の匂いを嗅いでいた。
ちょっと新鮮な感じ。

日常の中では当たり前のように匂いを嗅ぐことはあるけれど、それが普段はあまり嗅ぐことがない土なんてものになると急に想像力をかき立てられてね、嗅覚が敏感になっていくのがわかる。そして、何だか忘れていた感覚を呼び覚まされたような感じもする。

匂いを嗅ぐことに限らず、普段、当たり前のようにしていることでも、それが少し違った見え方をした時、それだけでも新鮮に見えたりするんですね。
そして、時にそんなことで幸せな気持ちになっていると、「そうだよな、こんなのでいいんだよな。」なんて、よくわからない納得もしてみたりするわけです。

2006.12.07

無農薬リンゴ

新聞の番組欄を見ていると、農薬も化学肥料も使わないリンゴを特集する番組に目がいく。
以前、同様の番組を見たことがあるけれど、これも同じかな?

さて、僕が見知っているリンゴ農園では、農薬も化学肥料も使わずに、毎年、病害虫の被害も受けずたわわにリンゴがなる。
これは、通常、農薬や化学肥料で調整する方法では考えられないことではあるけれど、でも、そのことがリンゴ自体をたくましくし、人間で言う自然治癒力を高めているんだろうな、と思う。
生産者の方は「リンゴを自然の状態に近づける」ことでリンゴを農薬や化学肥料から解放し、自身も「リンゴが育つのを手助けしているだけ」と言う。

そういえば、そのリンゴ園は下草もぼうぼうで、管理/整備された農園というより、草木が茂る中にそれと共存するようにリンゴの木々がある、といった方がよかった。葉っぱも所々虫食いはあるけれど、枯れるほどには広がらず、ちゃんと生命を維持していた。

いつもの事だけど、こういう番組を見ていると「僕のやっている事にとって農薬や化学肥料って何かな?」なんて考える。

まぁ、僕の周りにはファルマコン的なものが多くを占めているんだろうけれど、でも、それが農薬や化学肥料のようなものであれば、一時的な摂取で作品をつくり評価を得たとしても、いずれ大量の摂取は僕が寄り添っている場所を痩せ細らせ、自身の身も駄目にしてしまうんだろうな、なんて思う。
そして、そう思えば目先の評価にしがみつくより、僕はゆっくりでもいいから、それが農薬や化学肥料なのかどうかくらいは判断していけたらなと思う。

若い頃は毒も薬も平気だね、なんて思っていたけれど、僕も中年にさしかかり体力の衰えを少しずつ感じていると、こんな風に考えるようになるのかな、なんて思う。
ただ、そのリンゴ園も農薬や化学肥料をやめ今の状態になるまでに8年もかかっているようだし、僕も年齢とともに峻別を付けながらやっていかないと、飲みたくない薬でも飲まないとやっていられなくなっちゃうのかな、なんても思う訳です。