ジョン・ケージ『小鳥たちのために』より。
ほかにも気になるところはあるけれど、、、。
とりあえず、以下、抜粋です。
ー ジョン・ケージ作曲の多くの作品は、演奏者次第で、まるで異なったかたちで実現されてきたことは事実です。あなたの作品では、演奏者が作曲家になってしまう。
ケージ そうです。そして聴衆は演奏者になることができるわけです。
ー 作曲家はなにになるのですか。
ケージ 聴き手になるんです。作曲家は耳を傾け始める。
ー 音は作曲家より先に存在しており、作曲家を導きさえする。そしてまた作曲家とは演奏者にほかならず、演奏者とは聴衆に他ならない。そうなるともう、いろいろな区分を見分けることは不可能ですね。
ケージ それらは互いに浸透しているんです。
ー ということは、音楽は全く総体的な、すべてを包括していく現象だということですか。
ケージ つまり私達はみな音の中にいる、音に囲まれているということでもあるんです。
*傍点は太字として表記した