Masaki Kawada Web

一冊の栞 no.18

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さっぱり分からないのは、(と言っても、それもよく分からないのですが、)変な感じがして、胸がからっぽになったように感じました。ところがそうしている間にも、ますますからっぽになって行くので、ぼくは窓の外に眼をやって自分をうつして見たのですがそれも消えていました。不安になって、何か想出すきっかけになるものはないかと、隙間という隙間に眼をとおしたのですが、どれもぼくの部分だけが消えているか、さもなければ最初から書かれていないものばかりでした。

2004年 / h.15.1 × w.10.9 × d.1.3 cm / 本 / 作家蔵