Masaki Kawada Web

プレスリリース

今回「Documents-old/new-」と題して、河田政樹によるかわだ新書プロジェクトの総括展を行うことになった次第ですが、この展覧会は”河田政樹の展覧会”でありながら、同時に”かわだ新書プロジェクトの総括展”でもあります。
それは、自らプロジェクトの内部に在りながら、同時に、その外部にも属する存在として、また、他者の思考、視線を取り込みながら展覧会が構成するされることを意味しています。
しかし、展覧会を構成する中心的な人物が存在するかぎり、そこからの視線が展覧会を構成するうえで優位に立たされてしまうことは避けられないことなのですが、それでも、そのような優位をどこまでも逆のベクトルへ向けて、言うなれば、“河田政樹によるかわだ新書プロジェクトの総括展”が“かわだ新書プロジェクトによる河田政樹の展覧会”等への回転を引き起こすような、あらゆる視線から同時に眺めた光景、複雑に関係付けられた状況を提示する展覧会が「Documents-old/new-」になります。
そして、タイトルの「old/new」とあるように、この展覧会は「old」と「new」に挟まれた「/」、変化し続けるかわだ新書プロジェクト、及び、河田政樹の現在を提示する展覧会でもあります。

『Documents-old/new』 / プレスリリース / Gallery ART SPACE / 2002年